イギリス統治(11か月)がキューバにもたらしたプラス面 | MARYSOL のキューバ映画修行

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【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
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イギリスによるハバナ占領時代(1762~63年 →11か月)



1762年、ハバナはのモロ要塞は、イギリス政府公認の海賊を含む200隻を超える大艦隊による攻撃を受け、スペイン軍は善戦むなしく敗北。
8月12日に降伏の調印が行われ、ハバナはイギリスの支配下に置かれるた。

注:東部はスペイン植民地下のままで、中央政府はサンティアゴ・デ・クーバに置かれた。

 

イギリスによる統治は1年に満たなかったが、意外にもプラスの面をもたらした。


・産業面では、砂糖キビ原材料輸出という初歩的な形態から、砂糖に加工してからの輸出という産業構造に転換することに成功し、キューバの軽工業力は飛躍的に向上した。


・また、交易相手も、スペインだけからではなく、アメリカを含むカリブ海地域への自由貿易が可能とない、アメリカの独立戦争(1775年~)での特需により貿易量も大幅に増大した。

尚、この自由貿易制度は、スペインの植民地に戻った後も継続された。


・この自由貿易の影響によって、国際的な見識をもつ商人や文化人などが多く出現し、外地で生まれたスペイン人というものではない「キューバ人」としての強いアイデンティティーが培われるきっかけとなった。


参照資料:ウェブ版キューバ革命史 Vol.5

 

Marysolより一言

イギリスがキューバを統治していた時代があったことは、トマス・グティエレス・アレア監督の経歴を紹介したときに知り、気になっていました。

その後、アレア作品を紹介する過程で(直接的な関係はなくとも)カトリック・スペインの統治に対し、”異端”視されたプロテスタント国家が与えた進歩的影響について、自作で言及し織り込んでいることが分かりました。

 ★発展を妨げる〈閉鎖的思想〉対〈自由思想〉

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