検閲と闘ってきたキューバ映画 | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
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今年で20年目(だが、パンデミアで開催できなかった年が3年)を迎えた、第17回ヒバラ国際映画祭が、8月1~5日に開催された。

 

開会式で「名誉賞」を授与された、ルイス・アルベルト・ガルシアのスピーチはここで紹介したが、同じく「名誉賞」を授与されたホルヘ・ペルゴリア―2016年より同映画祭委員長を務めるキューバを代表する俳優―も、閉会式で文化政策の変革の必要を訴えた。

ミルタ・イバラ(T.G.アレア監督夫人で女優)からトロフィーを贈られたJ.ぺルゴリア

 

「キューバの文化政策は変化を必要としている。その変化とは、時代の高さに合わせ、より包括的であるべきだ。引くのではなく足していき、誰にでも居場所があるべきだ。それがキューバのために必要だと思う」

 

そして、ルイス・アルベルト・ガルシアが投げかけた問い「キューバ映画は自由になるか否か」には同意せず、「キューバ映画はどのような状況にあっても存在したし、存在するだろう」と言い、会場から拍手を浴びた。

そして「若者たちに言っておきたい。ティトン(トマス・グティエレス・アレア監督)もソラス(ウンベルト・ソラス監督)も検閲と闘いつつキューバに留まり、決して映画作りを放棄しなかったことを」と締めくくった。

 

拙ブログ関連記事

「ヒバラ国際映画祭」3年ぶりに開催 | MARYSOL のキューバ映画修行 (ameblo.jp)

 

★今映画祭で受賞を果たしたキューバ映画

長編フィクション

 La espera (ダニエル・ロス監督)ACPC(キューバ映画報道教会)選定スペシャルメンション

 El mundo del Nelsito(フェルナンド・ペレス監督) 審査員スペシャル・メンション

 

アニメ・ドキュメンタリー

 Virgilio desde el gabinete azul (ライデル・アラオス監督) 最優秀長編アニメドキュメンタリー賞

 Todos los días son 8 de marzo (リセッテ・ビラ監督) 

   最優秀短編アニメドキュメンタリー賞、若手審査員賞選定・最優秀短編ドキュメンタリー賞

 

ドキュメンタリー

 Cosme, un enorme juego con el tiempo (アレハンドラ・ロドリゲス・セグラ) 

  若手審査員賞選定・最優秀長編ドキュメンタリー賞

 Retorno (ブランカ・ロサ・ブランコ監督) シネクラブ選定・最優秀腸炎ドキュメンタリー