ルイス・アルベルト、受賞を「映画人集会」に捧げる | MARYSOL のキューバ映画修行

MARYSOL のキューバ映画修行

【キューバ映画】というジグソーパズルを完成させるための1ピースになれれば…そんな思いで綴ります。
★「アキラの恋人」上映希望の方、メッセージください。

コロナで中止や変則的な開催を強いられた「ヒバラ国際映画祭」。

今年は通常のスタイルに戻って開催されており、先日「名誉賞」に選ばれた俳優のルイス・アルベルト・ガルシアが、共に選ばれた衣装係のビオレタ・クーペル(87歳)を讃えたあと、文化当局と対立中の「映画人集会」を擁護するスピーチをし、ネットで話題になっている。

 

ルシア賞の「名誉賞」を受賞した俳優ルイス・アルベルト・ガルシアと衣装係ビオレタ・クーペル

 

 

 

スピーチの注目点のひとつは、キューバ革命から離れていった作家、ギジェルモ・カブレラ・インファンテの名前をヒバラ出身者として挙げたこと(亡命者の存在は公には無視されている)。

 

そして、受賞を文化当局と対立中の「映画人集会」の若者たちと分かち合いたいと言明したこと。

 

ルイス・アルベルトは「本映画祭を立ち上げた故ウンベルト・ソラス監督が代表作『ルシア』を撮ったとき、わずか27歳だった」ことを例にとり、「若いことの素晴らしさ」を強調し、次のように続けた。

「若者たちは夢を見るため、ユートピアを信じるため、それを実現に近づけるための途方もない能力をもっている。だからこそ、私は今日4人の娘のうち2人をここに連れてきている。娘たちが夢のために戦うことを学ぶように」「何かを信じるなら戦わねばならない。だから今日、この賞を私は若者たちのグループに捧げたい。彼らは私に信念を取り戻させてくれたから。そして、信念のために戦う甲斐のあることを教えてくれているから。この賞をキューバの映画人集会と分かち合いたい」(会場から歓声があがる)「我々の映画は自由になるか否か」